パセコとアルパカのストーブ、公式の情報を並べる|どちらもテントの中・車の中では使わない

パセコとアルパカのストーブ、公式の情報を並べる|どちらもテントの中・車の中では使わない

パセコ(PASECO)とアルパカの石油ストーブは、どちらもテントの中・車の中では使わない。寝るときだけの話ではなく、起きている間でも同じだ。NITE(製品評価技術基盤機構)と消費者庁が、テントの中での燃焼器具の使用について注意を呼びかけている。

この記事は以前、「WKH-3100G」と「アルパカ TS-77JS-C」を取り上げた記事として、暖かさの実験と、どちらを勧めるかの結論を載せていた。その実験についての記述と結論、購入についての記述は、すべて取り下げる。いまは、メーカー公式のページと取扱説明書に書かれていることだけを並べる。確かめたのは、パセコが2026年10月4日、アルパカ(ハピネス)が10月3日だ。

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先に分かったことを書く。パセコの日本公式ショップ(paseco.jp)の現在の機種は、CAMP-25とJKH-1Sで、どちらも使用場所は「屋外使用専用」だ。WKH-3100Gは、現在の機種一覧に本体が見当たらない。アルパカ(newアルパカストーブ TS-77JS-C)は、日本の製造販売元のハピネスが「既に販売終了」と案内している。

冬の晴れた日中、雪が少し残る広い枯れ芝の野原と雪山を遠くから写した風景
イメージ画像です。
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テントの中・車の中では、どちらのストーブも使わない(起きている間でも)

公的機関の注意喚起は、テントの中で燃焼器具を使わず、屋外の風通しのよい場所で使う、という内容でそろっている。

「テント内や車内などでは、石油ストーブなどの石油器具やガスこんろなどのガス器具は使用しないでください。一酸化炭素中毒や酸欠によって窒息し、死亡するおそれがあります。」(NITE 製品安全情報マガジン Vol.423、2023年2月28日号)

「テントの中などの換気が不十分な場所で、たき火やこんろ、ランタンなどを燃焼させると、一酸化炭素中毒に至るおそれがあります。必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください。」(消費者庁「行楽シーズン到来!安全にレジャーを楽しみましょう」2023年4月27日)

どの文にも、「寝ているとき」という条件は付いていない。「屋外使用専用」の表示があるからといって、テントの入口や前室、タープの下なら使える、ということでもない。NITEは、テントの外で使っていても、風向きなどの条件次第でテント内に燃焼した空気がたまることがあると書き、「特にテントの中やフライシートの下では絶対に使用しないでください。」としている。一酸化炭素チェッカーとテント内のストーブについては、テント内のストーブの記事で、警報器メーカー自身の注意書きとあわせて書いている。

パセコ公式の現在の機種は「屋外使用専用」|WKH-3100Gは一覧にない

パセコの日本公式ショップ(paseco.jp)の商品ページには、次のように書かれている。価格は公式ページに書かれた数字で、税込・税抜は公式に記載がない。

機種公式ページの表記(2026年10月4日)
JKH-1S出力3.0 kW/h・点火方法は手動・タンク容量5.3ℓ・燃料消費量0.295ℓ/h・燃焼時間約18時間・製品サイズΦ325x441mm・重さ5.3 kg・「屋外使用専用」・「日本語の取扱説明書付き」・価格20,900円
CAMP-25出力6.4kW/h・自動点火装置(単2電池4本、電池は購入者が用意)・タンク容量7ℓ・燃料消費量0.65ℓ/h・燃焼時間約10時間・重さ11.5 kg・「屋外使用専用」・「振動自動消火装置付」・価格49,980円(「予約注文」表記、発送は「2026年10月上旬の見込み」)

公式ページの商品画像でも、本体の黄色いラベルに「屋外使用専用 Outdoor Use Only」と書かれているのが見える。ラベルの細かい注意は、購入した機種の取扱説明書と本体ラベルで読んでほしい。

この記事の元の題材だったWKH-3100Gは、公式ショップの現在の商品一覧に本体がない。ただし、パーツ販売のページ(燃料タンク一式、消火装置のチェーンなど)や修理のページには、WKH-3100Gの名前が残っている。つまり、公式がいまも部品と修理を扱っていることは分かるが、本体の仕様・価格・販売状況を、公式の現行ページで確かめることはできない。以前の記事に書いた数字は、公式で確認できないので、ここには書かない。

パセコのストーブ用ケースの適合と公式の表記は、パセコのストーブケースの記事にまとめている。

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アルパカ TS-77JS-C は販売終了|取扱説明書は「屋外」も使用禁止

日本でnewアルパカストーブを製造販売している株式会社ハピネスの公式ショップは、「newアルパカストーブは既に販売終了しておりますが」と案内していて、部品の販売と修理の受け付けは続けている。公式ショップのトップページには以前の価格表示が残っているが、本体の商品ページへのリンクは開けず(404)、会社案内は販売終了としている。このため、価格は書かない。以前の記事に書いた価格は取り下げる。

取扱説明書(型式 TS-77JS-C)の仕様欄には、次のように書かれている。

項目取扱説明書の表記
種類自然通気形開放式石油ストーブ(しん式・自然対流形)
使用燃料JIS1号灯油
暖房出力・燃料消費量3.0kW・3.0kW(0.293L/h)
油タンク容量・燃焼継続時間3.7L・約10時間
外形寸法・重量高さ405mm×幅350mm×奥行350mm・約6.6kg

使用場所については、同じ取扱説明書が「次の場所での使用は禁止です。」として、「部屋の開口部や屋外、風のあたる場所」を挙げている。また、保証書の無料修理規定は、屋外での使用による故障や損傷を保証の対象外にしている。家の部屋で使う石油ストーブで、キャンプでの使用を想定した道具ではない。詳しくはアルパカストーブの記事にまとめている。

取扱説明書は、やかんなどを天板にのせることや、調理に使うことも禁じている。

公式の表記を並べる|同じ「3.0kW」でも、使う場所の決まりは同じではない

項目パセコ JKH-1Sパセコ CAMP-25アルパカ TS-77JS-C
使用場所(公式の表記)屋外使用専用屋外使用専用取扱説明書は「屋外」での使用を禁止
出力3.0 kW/h6.4kW/h3.0kW
タンク容量5.3ℓ7ℓ3.7L
燃焼時間約18時間約10時間約10時間
重さ5.3 kg11.5 kg約6.6kg
価格・販売状況20,900円(公式ショップ)49,980円(予約注文)販売終了(ハピネス公式)

パセコの「屋外使用専用」とアルパカの「屋外は禁止」は、正反対に見える。しかし、どちらの表示からも「テントの中で使ってよい」とは読み取れない。パセコの屋外使用専用も、屋外ならどこでもよいという意味ではない。この表は、メーカーが書いている数字を並べたもので、暖かさや使いやすさの優劣を決めるものではない。以前の記事のように、一方をおすすめする根拠にはしない。

パセコのWKH-3100Gは、この表に入れていない。公式の現行ページに仕様がないためだ。

以前の記事の、実験・おすすめ・購入の勧めは取り下げる

以前の記事の、次の記述は取り下げる。

  • 2台を並べて温度を測った実験と、その結論についての記述。取り下げる記述の中の数字は、この記事では繰り返さない。実験の写真は、壁と床のある屋内に見える場所でストーブを点火している。「屋外使用専用」のストーブを、そうした場所で使うことは勧められない。
  • どちらかのストーブを勧める記述(購入の勧めを含む)。
  • 購入を急がせる記述。
  • 著者の使用経験についての記述と、使用感・用途への評価の記述。使用経験を裏づける資料がないため、削る。
  • パセコの使用場所の理由についての説明。パセコの公式ページには、理由は書かれていない。出典がないので取り下げる。
  • パセコの会社の歴史や輸出台数の説明。日本の公式ショップに記載がなく、確認できなかった。
  • ストーブの上に載せる五徳(七輪用のゴトク2種類)のおすすめ。パセコ公式に、七輪用ゴトクが使えるという記載はない。アルパカのTS-77JS-Cの取扱説明書は、やかんなどを天板にのせることを禁じている。
  • パセコとアルパカの価格の比較と、それをもとにした評価。

記事内で紹介していた商品の購入枠(WKH-3100Gと、七輪用ゴトク2種類)は、すべて外した。WKH-3100Gは公式の現行ページで確かめられないため、七輪用ゴトクはパセコ公式に適合の記載がなく、ストーブの上に物をのせる使い方がアルパカの取扱説明書と食い違うためだ。

使う前・買う前に確認すること

  1. 使用場所は、本体のラベルと取扱説明書で確かめる:パセコは「屋外使用専用」、アルパカは屋外も禁止だ。
  2. テントの中・車の中では使わない(起きている間でも):換気をしても、一酸化炭素チェッカーを置いても同じだ。テントの入口や前室、タープの下でも使わない。
  3. 古い機種は、公式の販売状況を確かめる:WKH-3100Gの本体は、パセコ公式の現行ページにない。アルパカは本体が販売終了だ。部品や修理を頼むときは、公式の「お問い合わせ」を使う。
  4. 灯油は新しいものを:NITEは「燃料は新しい灯油を使う。ガソリンや混合燃料、昨シーズンの灯油は使わない。」と書いている。
  5. やかん・調理には使わない:アルパカのTS-77JS-Cの取扱説明書が禁じている。パセコの機種は、取扱説明書と本体ラベルで確かめる。
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この記事を書いた人

北海道の日本海を眺めながらアウトドアに関する情報を発信する「道産子アウトドア編集部」

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