一酸化炭素チェッカーは日本製がおすすめ?「日本製」は本体とセンサーで違う|テント内で火を使うための道具ではない

一酸化炭素チェッカーは日本製がおすすめ?「日本製」は本体とセンサーで違う|テント内で火を使うための道具ではない

一酸化炭素チェッカー(一酸化炭素警報器)の「日本製」には2種類ある。新コスモス電機のアウトドア用一酸化炭素アラーム「COALAN(コアラン)」CL-725は、センサーが日本製で、組み立ても国内の工場だ。DODの「キャンプ用一酸化炭素チェッカー2」CG1-559-BKは、センサーが日本製で、原産国は中国と書かれている。

先に一つ、はっきりさせておく。一酸化炭素チェッカーは、テントの中や車の中で火を使ってよくなる道具ではない。新コスモス電機はCL-725の取扱説明書に「テント内や車内などにおける火気の使用を推奨するものではありません」と書き、DODも「テントや自動車内における火気の使用を助長するものではありません」としている。寝るときだけの話ではない。起きている間でも、テント内・車内でストーブやコンロ、炭などを使わないことが前提だ。

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この記事は、以前「テント内で暖房器具を使うなら一酸化炭素チェッカーを用意しよう」と書いていた内容を、公的機関とメーカーの注意書きに沿って書き直したものだ。Sotopiaは、テントの中で火器を使うことを勧めない。ここに書いた仕様・注意は、新コスモス電機・DODの公式サイトと取扱説明書、NITE・消費者庁・国民生活センターの公表資料に載っているものだ(2026年9月30日に閲覧)。

屋外の木のテーブルに置いた、手のひらサイズの白い一酸化炭素警報器
イメージ画像です。
目次

チェッカーがあっても、テント内・車内で火器は使わない

以前の記事は「テントの中で七輪やストーブなどの火を使う際に設置することで、一酸化炭素中毒を未然に防ぐことができます」と書いていた。これは誤りだった。公的機関の注意喚起は、テントの中で燃焼器具を使わず、屋外の風通しのよい場所で使うという方向でそろっている。

発表元・資料日付書かれていること(原文)
NITE 製品安全情報マガジン Vol.423「一酸化炭素中毒の事故」2023年2月28日号「テント内や車内などでは、石油ストーブなどの石油器具やガスこんろなどのガス器具は使用しないでください。一酸化炭素中毒や酸欠によって窒息し、死亡するおそれがあります。」
NITE プレスリリース「増加するキャンプ需要~初心者が守るべき注意点~」2021年4月28日「テントの中などの換気が不十分な場所でたき火をしたり、ガスカートリッジこんろやポータブルストーブ、ランタンなどを使用したりすると、一酸化炭素中毒に至るおそれがあります。必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください。」
消費者庁「行楽シーズン到来!安全にレジャーを楽しみましょう」2023年4月27日「テントの中などの換気が不十分な場所で、たき火やこんろ、ランタンなどを燃焼させると、一酸化炭素中毒に至るおそれがあります。必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください。」
国民生活センター 見守り新鮮情報「災害時にも活躍 携帯発電機やポータブル電源の取り扱いに注意」2025年8月28日携帯発電機について「屋外でも、自動車内やテント内で使用すると屋内と同様の危険があります。」

どの注意喚起にも、「警報器を置けばテント内で使ってよい」という例外は書かれていない。新コスモス電機も、自社でテント内の一酸化炭素を測った結果として「テント内で火気を使用すると高濃度の一酸化炭素を検知し、一酸化炭素中毒の恐れがあることがわかりました」と書いている。

NITEは2021年2月22日号(Vol.375)の編集後記で、燃焼機器全般について「早期に気付くために、一酸化炭素警報器を取付けるのも有効な手段です」と書いている。これはテントでの使用を前提にした文ではなく、同じ号には「テント内や車内などでは…使用しないでください」ともある。警報器は、使ってはいけない場所で使うための条件ではなく、万一に気付くための道具という位置づけだ。

NITEがVol.423で家庭の石油ストーブについて書いている「就寝時には使用せず、寝る前に確実に消火してください」も、テント内なら起きている間は使ってよいという意味ではない。時間帯を問わず、テント内・車内では使わない。テントの中のストーブについてメーカーごとの書き方は、テント内のストーブと一酸化炭素チェッカーの記事で詳しく並べている。

「日本製」は2種類|本体まで国内か、センサーだけ日本製か

「日本製の一酸化炭素チェッカー」と言っても、メーカーの書き方は製品で違う。

  • 新コスモス電機 CL-725:「製品の設計・品質管理は自社で行い、組み立ては、家庭用ガス警報器や住宅用火災警報器の生産で豊富な実績を持つ国内工場に委託しています」。センサーも「日本製センサを採用」。
  • DOD CG1-559-BK:仕様欄に「原産国 :中国(センサーは日本製)」。

本体の生産国を気にするなら、仕様欄の「原産国」や組み立ての記載を確かめたい。「センサーは日本製」と「日本製」は同じ意味ではない。

ただし、日本製であることは安全の保証ではない。新コスモス電機は取扱説明書で「一酸化炭素の発生を未然に防止する装置ではありません」と書き、DODも「本製品はその測定結果、及びその利用による結果を保証するものではありません」としている。以前の記事にあった「日本は湿度が高いため、海外製が対応できない場合がある」という説明は、根拠となる資料を確認できなかったため削った。

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メーカー公式で確かめられたのは2製品

以前紹介した製品のうち、メーカー公式サイトで型番と仕様を確かめられたのは次の2つだ(2026年9月30日時点)。

項目新コスモス電機 COALAN CL-725DOD キャンプ用一酸化炭素チェッカー2(ブラック) CG1-559-BK
生産国内工場で組み立て、センサーも日本製原産国 中国(センサーは日本製)
サイズ・重さW73×H73×D39mm、約130g(付属品を除く)(約)W4.6×D1.5×H7.2cm、(約)65g
電源リチウム電池(電池交換・充電はできない)CR2032×2個
表示・測定範囲0~999ppm0~999ppm
アラーム25ppm以上を連続して検知した場合15分以内、100ppm以上で即時。日本語と英語の音声、LED作動する濃度は公式の仕様欄に記載なし
使える温度-10~50℃-5℃~50℃
使用期限設計上の標準使用期間は使用開始から6年間「内蔵センサーの寿命は5年です」
価格新コスモス電機の公式サイトに記載なし15,400円(税込、DOD STORE価格、2026年9月時点)

買い方は製品で違う。CL-725は、新コスモス電機のCOALAN特設ページ「購入について」から、案内先の通販サイトへ進める。DODのCG1-559-BKは、DODの公式オンラインストア「DOD STORE」で2026年9月30日時点で「通常在庫」と表示され、税込15,400円で購入できる。商品ページの「販売店はこちら」からは取扱店も探せる。

DODには後継の「キャンプ用一酸化炭素チェッカー3」(CG1-094-TN、DOD STORE価格 税込19,800円、2026年9月時点)もある。公式の仕様欄は「原産国 :中国 ※センサーは日本製」で、こちらも「本製品はテントや自動車内における火気の使用を助長するものではありません」と書かれている。

DOD:キャンプ用一酸化炭素チェッカー2(ブラック) CG1-559-BK(DOD STORE)
新コスモス電機:アウトドア用一酸化炭素アラーム COALAN

以前紹介した製品のうち、外したもの

次の製品は、メーカー公式で今も販売中と確かめられなかったか、キャンプ用として紹介する根拠がなかったため外した。

  • 新コスモス電機 SC-715T:住宅用火災(煙式)・CO警報器。メーカー公式で「生産終了」、後継はSC-745。寝室や廊下に付ける住宅用で、購入は「お使いのガス会社へお問い合わせください」とある。
  • ワークマン WTK-01(一酸化炭素テスター):公式オンラインストアの商品ページ(2023年12月の保存記録で商品名を確認)は、2026年9月30日時点で「ご指定の商品は販売終了か、ただ今お取扱いできない商品です」と表示される。
  • テストー testo 317-3:カインズの通販で扱いがあるが、メーカーはガス暖房や湯沸かし器、ボイラーの設置・点検時にCOを確かめる検知器として紹介している。キャンプ用の製品ではない。
  • KIUP BJQ-1、EarthSmall、LIBO ACTIVITY:通販サイトの販売ページのほかに、仕様や取扱説明書を確かめられるメーカー公式の情報が見つからなかった。

「キャンプ専用店やホームセンターで買える」かどうかは、店や時期で変わる。買う前に、メーカー公式ページで生産終了になっていないか、用途(アウトドア用か住宅用・業務用か)を確かめてほしい。

取り付けは「できる限り上部」、点検は取扱説明書の方法で

取り付け位置は、火器をテントや車の中で使うためのものではない。取扱説明書の冒頭にあるとおり、この製品はテント内・車内での火気の使用を勧めるものではなく、起きている間でもテント内・車内では火器を使わないことが前提だ。そのうえでCL-725の取扱説明書は、テントでは「テント内の中央上部に吊り下げてください」、車内では「できる限り車内の上部に取り付けてください」としている。置かない場所には、直射日光が長時間当たる場所やガタつくテーブルの上のほか、「たき火やストーブなどの火気」も挙がっている。以前の記事の「天井から20~30cm」は、出典の商品ページが確かめられなかったため削った。

動作点検のやり方も、製品ごとに違う。

  • CL-725:付属の点検用スポイトでカセットコンロ等のガスを採って点検する。取扱説明書は「妊婦の方は点検を行わないようにしてください」「点検は乳幼児や子供の手の届かない場所で行ってください」と書いている。点検でカセットコンロを使うときも、テントや車の外で行いたい。
  • DOD CG1-559-BK:よくある質問で、動作確認は「一酸化炭素中毒の恐れがあるため屋外など空気がよく循環する場所でおこなってください」としている。

点検の手順は、必ず製品に付いている取扱説明書で確かめてほしい。

屋外のテーブルに置いた小型の警報器と新しいコイン電池、取扱説明書
イメージ画像です。

使用期限は5~6年|過ぎたら本体ごと買い替える

センサーには寿命がある。CL-725は、設計上の標準使用期間を「ご使用開始から6年間」とし、超えて使うと「経年劣化により一酸化炭素を正しく検知できなくなる恐れがあります」と書いている。電池の交換や充電はできず、使わないときは電源を切るよう案内している。DODは「内蔵センサーの寿命は5年です。経年により検知機能が低下するため、必ず本体ごと買い換えてください」としている。

警報が鳴ったら「直ちに避難」

CL-725の取扱説明書は、アラームが鳴ったら「直ちに避難してください。安全を確保した後、火気の使用中止、換気などの必要な処置を行ってください」と書いている。警報は、換気しながら使い続けてよい合図ではない。

新コスモス電機は、一酸化炭素の濃度と吸入時間による症状を、200ppmで2~3時間なら前頭部に軽度の頭痛、800ppmで45分なら頭痛・めまい・悪心・嘔吐・痙攣、3,200ppmで30分なら死亡と示している。

消費者庁の資料には、4畳のテント内でバーベキュー後の炭をたいて寝た人が、夜中に頭痛・ふらつき・嘔吐を起こし、救急搬送された事故例が載っている。炭や発電機、ストーブはテントや車の中に持ち込まない。屋外で使えるかどうか、どこで使えるかは器具ごとに取扱説明書で決まっている(屋外やタープの下での使用を禁じている石油ストーブもある)。屋外なら何をしても安全、という意味ではない。冬の夜の寒さは、火器ではなく寝袋と服装で備えたい。冬用の寝袋は冬用シュラフの選び方の記事にまとめている。

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この記事を書いた人

熊本県在住、バイクが趣味のWebライター・ライダー。

外メシと外昼寝が大好きで、愛機 Kawasaki 250TR に道具を積み、ツーリングに行く。

スズキ・ジムニー(JB64)を最近購入。アウトドアグッズを少しずつ買い揃え、キャンプに行くことを目論んでいる。

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