ビジョンピークス(VISIONPEAKS)のワンポールテント「TCティピシェルター インナー付セット」(品番 VP160101I01)は、2026年9月27日時点でも、ヒマラヤの公式オンラインストアで税込38,160円で販売されている。商品ページには「ヒマラヤ限定」とあり、カラーはサンドベージュの1色。サイズは約440×420×290(H)cm、重量は約12.3kgだ。
フライ(外幕)はポリエステルと綿の混紡、いわゆるTC素材で、テントとしても使えるハーフインナーが付く。いっぽう公式の「使用上の注意」には、綿混紡は火の粉で穴があきにくい素材としつつ、「防炎加工ではございませんので、シェルター内あるいはシェルター近くでの焚き火はご遠慮ください」と書かれている。
この記事は、以前「購入レビュー」として公開していた内容を、メーカー側の公式情報だけで書き直したものだ。以前の記事にあった「テント内で炭を使用したBBQ程度であれば十分に可能」という記述は、公式の注意書きとも、NITE(製品評価技術基盤機構)・消費者庁の注意喚起とも合わないため取り消した。ここに書いた価格・仕様・注意事項は、すべてヒマラヤ公式オンラインストアの商品ページと、NITE・消費者庁の公表資料に載っているものだ(2026年9月27日に閲覧)。

TCティピシェルターは2026年9月も販売中|税込38,160円・ヒマラヤ限定
ビジョンピークスの商品は、スポーツ用品店のヒマラヤが販売している。TCティピシェルターの商品ページ(商品番号 0000000839662)で、2026年9月27日に次の表示を確かめた。
| 項目 | 公式の表示 |
|---|---|
| 商品名 | テント ワンポールテント TCティピシェルター インナー付セット VP160101I01 |
| 価格 | ¥38,160(税込)※2026年9月時点。「オンラインストアと店頭では販売価格が異なる場合がございます」 |
| カラー | サンドベージュ |
| 販売の表示 | 「ヒマラヤ限定」「送料無料」。カートに入れられる状態で、お届け予定日も表示されていた |
以前の記事に書いていた37,900円は、今の公式表示とは違う。価格は変わることがあるので、買う前に商品ページで最新の表示を確かめてほしい。店頭で買いたい場合は、商品ページの「店舗在庫を探す」から近くの店の在庫を調べられる。
公式の仕様|約440×420×290cm、約12.3kg、就寝は3人用
商品ページに載っている仕様は次のとおり。
| 項目 | 公式の表示 |
|---|---|
| サイズ | 約440×420×290(H)cm |
| 重量 | 約12.3kg |
| 収容人数/就寝人数 | 5人用/3人用 |
| 素材 | フライ:ポリエステル+綿/インナー:ポリエステルメッシュ/フロア:ポリエステルオックス/フレーム:スチール |
| フロア耐水圧 | 2000mm |
| 付属品 | ペグ、ロープ、収納ケース |
| 特徴 | ベンチレーション、設営時間15分 |
| 原産国 | ベトナム |
商品説明は「遮光性と通気性を兼ね備えた綿混紡のシェルター」「テントとしても使えるハーフインナーを標準装備」の2行だ。公式は、収容人数(5人用)と就寝人数(3人用)を分けて書いている。家族で寝る人数を考えるときは、就寝人数のほうを見るとよい。
重さは約12.3kgある。駐車場からサイトまで距離があるキャンプ場では、キャリーカートなどで運ぶことも考えておきたい。インナーテント単体の寸法や、収納時のサイズは、今の商品ページには載っていない。以前の記事には寸法の実測値や、ペグの太さ、設営にかかる時間の体験談を載せていたが、公式の表示で確かめられないため外した(設営時間は公式の「15分」だけを残した)。

「TC素材ならテント内で炭火もできる」は誤り|公式は「ご遠慮ください」
TC素材のテントは、ポリエステルだけのテントより火の粉で穴があきにくいと言われる。TCティピシェルターの公式の注意書きも、その点は認めている。ただし続けて、はっきりこう書いている。
「通常のテント素材に比べ、綿混紡は火の粉による穴があきにくい素材ですが、防炎加工ではございませんので、シェルター内あるいはシェルター近くでの焚き火はご遠慮ください。」(ヒマラヤ公式オンラインストア TCティピシェルター 商品ページ「使用上の注意」)
つまり「穴があきにくい」は「燃えない」「中で火を使える」という意味ではない。メーカー側は、中で焚き火をすることも、すぐ近くで焚き火をすることも控えるよう求めている。通販サイトによっては、この商品の商品名に「焚火可」と書かれていることがある。しかし販売元ヒマラヤの商品ページの使用上の注意は上のとおりで、この記事はそちらに従う。
もう一つの危険は一酸化炭素だ。炭は燃えるときに一酸化炭素を出す。消費者庁は、テントの中など換気が不十分な場所でたき火やこんろ、ランタンなどを燃やすと一酸化炭素中毒に至るおそれがあるとして、「必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください」と呼びかけている。同じ資料には、実際の事故例が載っている。
「キャンプ中に、4畳のテント内でバーベキュー後の炭をたいて就寝した。夜中に気分が悪くなり、頭痛、ふらつき、嘔吐した。一酸化炭素中毒で、救急搬送された。」(消費者庁 2023年4月27日公表資料より。医療機関ネットワーク事業、事故発生:平成31年4月、40歳代、要入院)
NITEも2021年4月28日のプレスリリースで、テントの中などの換気が不十分な場所でたき火をしたり、ガスカートリッジこんろやポータブルストーブ、ランタンなどを使ったりすると一酸化炭素中毒に至るおそれがあると注意している。Sotopiaは、テントやシェルターの中で炭火・焚き火・ストーブを使うことを勧めない。寝るときだけの話ではなく、起きている間でもテント内では使わない。
ベンチレーションは換気のための装備|火を使ってよい理由にはならない
TCティピシェルターの特徴として、公式は「ベンチレーション」を挙げている。換気口の位置や効果について、商品ページに詳しい説明はない。
ただし、換気口があることは、中で火を使ってよい条件にはならない。NITEは、テントの中でたき火をしたときに一酸化炭素濃度がどう変わるかを測った実験映像を公式サイトで公開しており、そこには「専門家が実験を行っております。大変危険ですのでマネしないでください。」と添えられている。NITEの製品安全情報マガジン(2023年2月28日号)も、「テント内や車内などでは、石油ストーブなどの石油器具やガスこんろなどのガス器具は使用しないでください」と書いている。
以前の記事は、おすすめの人として「テント内で炭を使用したい人」を挙げていた。これは取り消す。炭火やバーベキューは、シェルターから離れた屋外の風通しのよい場所で、キャンプ場のルールに従って楽しんでほしい。屋外で使うよう求められているからといって、裏返せば「風の当たらないテントの中なら安全」ということではない。
冬にこのシェルターで過ごしたい人の中には、薪ストーブを入れたいと考える人もいるかもしれない。今の商品ページには、煙突を通す穴(煙突ポート)や薪ストーブへの対応についての記載はなく、先に引いたとおり「シェルター内あるいはシェルター近くでの焚き火はご遠慮ください」と書かれている。煙突ポートのないこのシェルターの中で、薪ストーブは使わないでほしい。薪ストーブは中で薪を燃やす器具で、販売元が控えるよう求めている「シェルター内での焚き火」と同じく、シェルターの中で火を燃やすことになる。テントの中のストーブについて、NITE・消費者庁・ストーブメーカーが何と書いているかは、テント内のストーブについての記事にまとめている。

雨と保管の注意も公式に書かれている
「使用上の注意」には、火のほかに雨と保管についての注意もある。TC素材のテントを長く使うためには、こちらも大事だ。
- 雨:「雨水等が集中すると雨漏り等の可能性がありますので、しっかり水が流れるようにロープを張ってご使用ください。」
- 荒天:「荒天の際は強い雨に耐えきれず浸水する事がありますので使用を中止してください。」
- 保管:「使用後は十分に乾燥させてから高温多湿の場所を避けて保管してください。」「乾燥が不十分な状態で保管されますとカビや悪臭の原因となりますのでご注意ください。」
綿が混ざった生地は水を含むと乾きにくい。雨の撤収になったときは、家に帰ってから広げて乾かす場所と時間を先に考えておくと、カビを防ぎやすい。
買う前に確かめたい3つのこと
- 寝る人数:就寝人数は3人用。インナーはハーフインナー(公式の表記)だ。
- 運ぶ手段:重量は約12.3kg。フレームはスチール製だ。
- 火の扱い:公式はシェルター内・近くでの焚き火を控えるよう書いている。焚き火や炭火はテントから離れた屋外で行う前提で、サイトの広さも考えておく。
価格・在庫・お届け予定日は、ヒマラヤ公式オンラインストアの商品ページで確認できる。商品の仕様や使い方でわからないことは、ヒマラヤのお客様相談窓口に問い合わせるのが確実だ。
情報源
- ヒマラヤ公式オンラインストア「テント ワンポールテント TCティピシェルター インナー付セット VP160101I01」 https://www.himaraya.co.jp/product/0000000839662(2026年9月27日に閲覧)
- 消費者庁「行楽シーズン到来!安全にレジャーを楽しみましょう」2023年4月27日 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_069/(2026年9月27日に閲覧)
- NITE プレスリリース「増加するキャンプ需要~初心者が守るべき注意点~」2021年4月28日 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs210428.html(2026年9月27日に閲覧)
- NITE 注意喚起映像「テント『1. 一酸化炭素中毒に注意』」 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/2021042802.html(2026年9月27日に閲覧)
- NITE「製品安全情報マガジン Vol.423 2月28日号『一酸化炭素中毒の事故』」2023年2月28日 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2022fy/vol423_230228.html(2026年9月27日に閲覧)









