冬キャンプのテントはどう選ぶ?人数別に8張りを公式の仕様・価格で比較|テント内でストーブは使わない

冬キャンプのテントはどう選ぶ?人数別に8張りを公式の仕様・価格で比較|テント内でストーブは使わない

冬キャンプのテントは、スカートで地面からの冷気を防げるか、寝室を小さくまとめられるか、雪と風にどう備えるかで選ぶ。テントの中でストーブを使う前提では選ばない。寝るときだけの話ではない。起きている間でも、テントの中では石油・ガス・薪のストーブを使わない。暖かさは、寝袋・マット・コットと服装でつくる。

この記事は以前、「最強の冬テント25選」として、「石油やガスのストーブをテント内で使用するなら、次のようなテントを選びましょう」「テントの中で薪ストーブを使う場合は、安全のため少し大きめのテントを選びましょう」と、テントの中でストーブを使う前提の選び方を書いていた。これは誤りだった。すべて取り下げる。「最強」という根拠のない言い方もやめ、紹介するテントは、メーカー公式で販売終了になっておらず、仕様と価格を公式の数字で書ける8張りに絞った。

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ここに書いた価格・仕様・販売の表示は、各メーカーの公式サイト・公式オンラインストアに載っているもの(価格は税込、2026年9月30日時点)、安全の注意はNITE(製品評価技術基盤機構)と消費者庁の資料に載っているものだ(いずれも2026年9月30日に閲覧)。

雪の積もった冬のキャンプ場に張られた、ベージュのトンネル型テントの外観
イメージ画像です。
目次

テントの中ではストーブを使わない|起きている間も同じ

公的機関の注意喚起は、テントの中で燃焼器具を使わず、屋外の風通しのよい場所で使う、という方向でそろっている。

発表元・資料日付書かれていること(原文)
NITE 製品安全情報マガジン Vol.423「一酸化炭素中毒の事故」2023年2月28日号「テント内や車内などでは、石油ストーブなどの石油器具やガスこんろなどのガス器具は使用しないでください。一酸化炭素中毒や酸欠によって窒息し、死亡するおそれがあります。」
NITE プレスリリース「増加するキャンプ需要~初心者が守るべき注意点~」2021年4月28日「テントの中などの換気が不十分な場所でたき火をしたり、ガスカートリッジこんろやポータブルストーブ、ランタンなどを使用したりすると、一酸化炭素中毒に至るおそれがあります。必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください。」
消費者庁「行楽シーズン到来!安全にレジャーを楽しみましょう」2023年4月27日「テントの中などの換気が不十分な場所で、たき火やこんろ、ランタンなどを燃焼させると、一酸化炭素中毒に至るおそれがあります。必ず屋外の風通しのよい場所で使用してください。」

どの注意喚起にも、「ベンチレーターが多いテントなら使ってよい」「一酸化炭素チェッカーを置けば使ってよい」「広いテントなら使ってよい」という例外は書かれていない。以前の記事が勧めた選び方は、どれもこの注意とぶつかる。チェッカーについては一酸化炭素チェッカーの記事にまとめた。

テントのメーカー自身の答えもある。DODはカマボコテント3Sのよくある質問で、テント内で薪ストーブを使えるかという問いに「いいえ、火災や一酸化炭素中毒の危険があるため、テント内での薪ストーブの使用は推奨していません。」と答えている。

TC(ポリコットン)やコットンの生地だから大丈夫、という前提もとらない。ノルディスク日本のよくある質問は、自社のテクニカルコットンを「65%ポリエステル、35%綿」とし、「私たちのテントは火災対策剤で処理されていない」と書いている。なお、同じよくある質問は、コットンテントへのストーブの設置を条件つきで認めている。この記事では、その条件の中身は紹介しない。メーカーが認めていることは、テントの中なら安全という意味ではない。Sotopiaは、この記事で紹介するどのテントでも、テントの中でストーブを使うことを勧めない(テント内のストーブの記事で詳しく扱っている)。

冬のテントは「スカート」「寝室の広さ」「風と雪への注意」で選ぶ

火器に頼らない前提で、冬のテント選びに効くのは次の3つだ。

  • スカート:ogawaは、テントの裾のスカートについて「テントと地面との間を塞ぎ、風や雨の吹込みを抑えてくれます」と説明している。スノーピークもランドロックの説明で、スカートは「寒い季節に、外気の侵入を防いでくれます」としている。
  • 寝室の広さ:人数分の寝袋とマット、コットを並べられるか。寝室とリビングが分かれたテントなら、寝るときに寝室の出入口を閉じてまとめられる。
  • 風と雪への注意:メーカーは強風の中で使わないよう書いている。DODは耐風試験の説明に「台風など、安全上のリスクが想定されるような環境では使用しないでください」と添え、ノルディスクは「強風のときにテントをピッチすることはお勧めしません!」、雪については「大雪の場合、できるだけテントから雪を取り去ってください」としている。

スカートを閉じると結露もしやすくなる。DODはカマボコテント3Sの注意事項で、スカートと大きなリビングのため「結露しやすい構造」とし、一部の窓を開けておくことなどで結露を減らすよう勧めている。

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ソロ・雪山|モンベルのスノーフライ、ogawaのステイシーファルダII

製品税込価格重さ(公式の項目名のまま)冬に関わる公式の記載
モンベル ステラリッジ テント2 本体+ステラリッジ2 スノーフライ本体35,000円、スノーフライ22,000円本体:本体重量0.89kg(ポール含む)。スノーフライ:本体重量820gスノーフライは「積雪期での使用に対応するため」の別売品。本体は「冬は別売りのスノーフライ使用で対応可能」
ogawa ステイシーファルダII59,400円重量 約4.1kg(付属品除く)スカート付き。「スカート巻上げ機能を追加」。2〜3人用の分類

モンベルのステラリッジは登山用のテントだ。スノーフライは、出入口が「巾着のように口をひもで絞って開閉を行う」吹き流し式で、「凍結による破損の恐れが少なく」とされている。本体とスノーフライは別売りで、公式ストアでは9月30日時点でどちらも「在庫あり」だった。2018年以前製造のステラリッジには取り付けられない。

ogawaのステイシーファルダIIは、以前紹介したステイシーファルダの後継で、公式ストアの商品名に「2026NEW」とある。組立時の大きさは、公式ストアの文字の仕様欄には書かれていない(収納サイズは53.5×20×20cm)。

デュオ|DOD カマボコテント3S、テンマクデザイン サーカスTC DX+

製品税込価格大きさ・重さ(公式の表示)冬に関わる公式の記載
DOD カマボコテント3S(T3-688)62,700円(製品ページの「DOD STORE価格」)組立サイズ(約)W250×D500×H185cm、総重量(約)14.4kgスカート付き。収容可能人数は「大人3名(※寝室スペース)」
テンマクデザイン サーカスTC DX+52,800円組立サイズ(約)4,200×4,420×2,800(高)mm、総重量(約)13.1kg(ペグ・張り綱・ポール・収納ケース含む)フライは「ポリエステル65%、コットン35%」のTC。「1人でも2人でも丁度良い」

カマボコテント3Sは寝室とリビングが分かれた2ルームのトンネル型で、DODは「冬はテント生地の下から風が入り込むのを防ぐスカート付き」としている。9月30日時点で、DOD公式の製品ページは3色とも「カートに入れる」の表示で、販売終了製品の一覧にも載っていない。ただし製品ページからリンクされたDOD STOREの商品ページは開けず、DOD STOREの検索でも本体は出てこなかった。

サーカスTC DX+は、以前紹介したサーカスTC DXの後継だ。公式サイトは違いを「ファスナーが10番コイルトリプルファスナーへ変更」とし、「他仕様は変更ございません」としている。ワンポールのテントで、床(グラウンドシート)は付属品に入っていない。

ファミリー・グループ|ランドロック、アルフェイム12.6、アスガルド19.6、タケノコテント2

製品税込価格大きさ・重さ(公式の表示)9月30日の公式の表示
スノーピーク ランドロック(TP-671R)217,800円625×405×205(h)cm、重量24.5kg、対応人数6名「カートに入れる」
ノルディスク Alfheim 12.6 Technical Cotton Tent147,400円長さ400cm・幅400cm・高さ275cm、公式重量12kg/総重量13kg、6 person tent「カートに追加」
ノルディスク Asgard 19.6 Technical Cotton Tent(SKU 242024)195,800円長さ470cm・幅500cm・高さ300cm、総重量20kg「SOLD OUT」
DOD タケノコテント2(T8-795)93,500円(DOD STORE)(約)W450×D450×H280cm(スカート部分は含まない)、総重量(約)23.5kg、大人8名DOD STOREで2色とも「在庫切れ」

ランドロックは、寝室(インナールーム)とリビングを一つでまかなう2ルームシェルターで、インナールームは公式の説明で「大人4人がゆったりと快適に過ごせる広さ」。インナールームには電源コードを引き込むための小さなファスナーがあり、スノーピークは「扇風機や電気毛布など」の例を挙げている。電気毛布を使う場合は取扱説明書とNITEの注意どおりにする。電気ストーブやホットカーペットは、テントの中で使うことを勧めない(冬キャンプのテント内レイアウトの記事と同じ扱い)。

アルフェイム12.6はワンポールのティピー型で、床(ジップインフロア)とインナーキャビンは別売りだ。アスガルド19.6は、SKU 242024の商品ページが9月30日時点で「SOLD OUT」だった。ほかの販売ページや仕様はアスガルドの記事にまとめている。

タケノコテント2は、屋根がポリコットン、壁がポリエステルの大型ワンポールで、インナーは別売り。DODは「テント生地下部にはスカートが付いているため、メッシュ窓を全て閉めれば風の侵入を軽減し」としている。在庫の表示は日によって変わるので、どのテントも買うときに公式で確かめてほしい。

雪の残る冬のキャンプ場に張られた大きな2ルームテント。リビングにテーブルと椅子
イメージ画像です。

「冬テントはストーブを置ける広さで選ぶ」は誤り|25選から外したもの

以前の記事は、「薪ストーブは大火力なので、広く天井が高い方がおすすめ」「ストーブを使用する場合は…ソロならデュオ用テント」と、ストーブを置く前提でテントの大きさを決めていた。この記事では取り下げる。テントの大きさは、寝袋とマットを並べる寝室の広さと、キャンプ場の区画の大きさで決める。

25選のうち、次のものは外した。

  • ストーブを使う前提の作り・説明のもの:以前の記事が「煙突ポートが付いた」テントとして紹介したYOKA TIPI。ogawaのピルツ15 T/Cも、Amazonの商品説明に「ストーブ用の煙突ホール」とあるため外した。
  • 生産終了:ogawaのティエララルゴは、公式ストアに「2025年にて生産終了いたしました」とある。
  • 公式の商品ページや仕様を確かめられなかったもの:スノーピークのエルフィールド(公式オンラインストアの商品ページが開けなかった)、ノルディスクのウトガルド13.2(公式ストアの一覧に本体がなかった)など。

以前の記事にあった筆者の体験談や、「キャンプ場でよく見かける」といった確かめられない記述も削った。

冬の暖かさは、寝袋・マット・コット・服装でつくる

テントの中を暖かくする本体は、火器ではなく寝床だ。コールマンは公式オンラインショップの「キャンプ寝具の選び方」で、寝袋は「キャンプ予定地の最低気温よりも『-5℃低い対応温度』のモデルを選ぶと安心」とし、「断熱性の高いマットを併用することで、地面からの冷気を防ぎ」と書いている。マットや寝袋を重ねる「レイヤードシステム」も紹介し、「標高が100m上がるごとに気温は約0.6~1℃下がる」としている。

  • 床と寝床:床全体にマットを敷き、寝袋は最低気温より低い対応温度のものを。コットで地面から離すのもよい。冬用シュラフの選び方も参考に。
  • 電気毛布:NITEは「就寝中はスイッチを切って眠りましょう。」と呼びかけている。寝る前に寝床を温める道具として使う。
  • 湯たんぽ:消費者庁は「長時間身体に接触させないようにしましょう」とし、布団を暖めるときは「就寝前に布団から出しましょう」としている。寝袋に入れるときも、寝る前に取り出す。

テントの中の配置は冬キャンプのテント内レイアウトの記事に、火器を置かない前提でまとめている。

テントの寝室を上から見た様子。マットの上に寝袋2つとブランケット、電池式のLEDランタン
イメージ画像です。

買う前・張る前に確かめること

  • スカートの有無:公式の仕様や説明で確かめる。
  • 床と別売り品:アルフェイム12.6は床が別売り、サーカスTC DX+は床が付属品に入っていない。モンベルは本体とスノーフライが別売り。
  • 販売の表示:9月30日時点で、アスガルド19.6(SKU 242024)は「SOLD OUT」、タケノコテント2はDOD STOREで「在庫切れ」。買うときに公式で確かめる。
  • サイトの広さ:区画の大きさはキャンプ場に問い合わせる。
  • 火器:テントの中では、起きている間でも、石油・ガス・薪のストーブや炭、燃焼式のランタンを使わない。調理や焚き火は、テントから離れた屋外の開けた場所で、キャンプ場のルールに従う。屋外で使うよう呼びかけられていることは、だからテント内なら安全、という意味ではない。

冬のテントは、ストーブを置けるかではなく、冷気を入れない作りと、寝床を暖かく組めるかで選んでほしい。

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この記事を書いた人

愛犬と年間40泊、まったりとキャンプを楽しむWEBライター。
 
キャンプ歴10年、メインシーズンは冬。
ギアはメーカーにはこだわらず、良いと思ったものを長く使うスタイルです。
毎年各メーカーから発行される新作カタログを隅々まで読み尽くすのが至福の時間。

おすすめキャンプ情報を詳しく丁寧にわかりやすく紹介します!

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